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2009-10年度RI第2630地区
ガバナー 岩本 忠

 

 今月は職業奉仕月間です。1905年にロータリーが発足したとき、その目標は職業を通じてお互いの役に立つことでありました。その目標対象が仲間内から社会全般への奉仕に拡がっても、ロータリーは奉仕の基盤を「職業を通じて」とするテーゼ(基本方針)を堅持してきました。

 ロータリーを定義づければ、「親睦と奉仕によって成り立つ専門職種の仲間の会」であります。「世の中に良いことを」という目標とともに、「専門職種によって選ばれる」という入会条件がありました。これにより会員は、その地域における職種の代表的存在という社会信用と誇りを得たのでした。

 ところが、最近の各所の動向を見ていると、その選考基準が曖昧になっているのに気づきます。そして、極めつきは『手続き要覧』2007年版(p.243)の記述です。

「本クラブは、善良な成人であって、職業上、および(または)地域社会において良い評判を受けている者によって構成されるものとする」(ロータリー・クラブ定款、第7条会員身分、第1節全般的資格条件)。この文中の「および(または)」は、皆さん読んで意味が分かりますか。私も気になって、原文に当たってみましたら、英文は次の通りです。

Article 7 Membership Section 1 General Qualifications. This club shall be composed of adult persons of good character and good business, professional and/or community reputation.

なるほど「and/or」となっています。この「A and/or B」は「ABの双方」と「AのみかBのみ」という意味の表現で、科学論文で必要・充分条件を規定するときに、よく見られます。これですと、「ABAB」の3件の場合が含まれていて、Bの[or community reputation]のみという場合は、「地域の名声」のみが入会条件になり得ることになります。

 これでよいのでしょうか。職業上の実績を問わずに入会ができるとなると、ロータリーは歴史的一大転換を迎えたことになります。奉仕には、個人奉仕:集団奉仕、職業奉仕:社会奉仕、実働奉仕・金銭奉仕などと、諸相の特性による対比分類が可能ですが、その人にとっては、職業奉仕はどのような位置づけになるのでしょうか。また、このような会員条件を持ち出す関係者の意図は何なのでしょうか。

 私たちは、天賦の職によって世に尽くす善き人々とともに奉仕の満足感を味わうことにしましょう。